Folk Dances of Aegean Sea

　”Zeibekiko”はギリシャ神のゼウスとべコス（パン、そこから肉体を意味する）に語源があると言われています。

 

　この踊りは古代ギリシャの戦の踊り、”Pirixios/Pyrrhichios”に由来すると言われており、その当時は輪、カップル、ソロで踊られていました。Pyrrihichiosをインターネットで検索すると、黒海沿岸に住んでいたポントス人に由来するトルコの踊り、Halayのうち、Serraというものと、クレタ島の踊り、Pentozaliが出てきます。またヘレニズム期のディオニソスの祭りに由来するという説もあります。

 

　zeibekikoはスレース地域の古代の戦の踊りから来ているという説があります。彼らは移動し、スレースでのギリシャの習俗を保ったまま小アジアのトロールに植民しました。トルコ人は彼らを「Gkiaurides」（不信者、転じてイスラム教徒にとっての異教徒を指す）と呼ばれました。トロールの人々は戦闘的な集団だったと言われています。

 

　時代が流れ、オスマン帝国の支配下においては、彼らの習俗や服装を保つことは許容されており、この人々は「Zeimpekides」と呼ばれました。この集団からトルコ人は治安部隊として雇っていたそうです。同じ時代のギリシャでは、クレフテスと呼ばれる人々が武装抵抗をしていました。トルコ人にもギリシャ人にも略奪行為を行いましたが、徴税官のようなオスマン権力を体現するシンボルを攻撃したため、ギリシャ人を防御するシンボルになっています。オスマン帝国は彼らを雇い、アルマトリ（山岳警備隊）というキリスト教との在郷軍隊を組織しました。両者は厳密には区別できませんでしたが、ギリシャ人の間でゲリラ戦争の伝統が培われました。

 

　1833年にはマフメット二世のもとで彼らは掃討されました。四万人しか生き残りませんでしたが、彼らは権利を守り続けました。

 

　この踊りはRebetikoという音楽ジャンルの中で踊られるのですが、最初のRebetikoはMourmourika createと呼ばれ、牢獄の中で生まれました。

 

　そして1922年の住民交換の後に、ギリシャ本土で広く知られるようになったのです。

 

　またギリシャはディアスポラで有名な民族ではありますが、それらの移民は各地にギリシャの踊りや音楽を持って行きました。アメリカやオーストラリアが特に有名で、イベントやダンス学校が多くあります。移民の第一世は適応のためにあまり活発な活動をしませんでしたが、第二世からは自らのルーツを意識したり、国が多文化共生の政策をとるようになっため、古い音源を本質的なギリシャ文化として輸入し、各地で精力的に取り組みました。